今の家
 
 
 
‘トトロの家’の引渡しの話があって
 
家探しが始まりました。
 
 
 
‘丘の上の家(ヒルズの家)’が目標で
 
一番最初に見た‘ヴォーリズの家’で
 
「決まり!かな…」と思いつゝ 
 
 
 
「選択肢は多い方が良い」と
 
後5〜6軒のロケハンしました。
 
 
 
毎日々々の情報収集と
 
お宅拝見のサイクリングが続きました。
 
 
 
でも
しかし
 
 
‘ヴォーリズの家’には敵いませんでした。
 
 
 
 
では
 
みなさん ヴォーリズさんって ご存知ですか?
 
 
 
明治期
 
近江八幡を活動拠点とし
 
実業家であり
建築家であり
宣教師であり
 
八面六臂な幅広い活動をした
 
昭和に亡くなった
 
帰化米人です
 
 
 
そんな話 を
 
 
きます


ご来光!早起きは三文の徳ですね。AM6:30撮影
2006.10.31


今の家
 
 
 
ネット検索で発見した 今の家
 
・昭和25年築
・ヴォーリズの設計
・見晴らし良好
 
あった
ので
高鳴る胸の鼓動を感じながら
 
早々 
 
不動産屋さんに連絡
 
詳しい内容をFAXで 送ってもらう。
 
そして
 
下見の準備。
 
 
 
‘トトロの家’から自転車で
坂道ころげてノンペダル 1分弱
 
 
ありました!
こんな ご近所に!
 
芦屋湾(?) 一望で
 
見晴らし グー!
 
 
 
かのヴォーリス氏設計の家屋は
高い塀の中なので 
未確認
だけど
 
庭 広し!
 
 
大きな楠木 一本 あり!
 
 
あお! 
 
 
でした。
 
 
 
昨夜この辺りで大きな花火が上がったんだよな。 AM6:30撮影
 2006.10.30

麓の家
 
 
 
ろっこうのやまのふもとのいえ
 
 
10月24日に書きましたが
 
見晴らしの良い家 が テーマでした。
 
《丘の家(ヒルズの家)》ですが
 
《丘》ではなくって《山麓》です。
 
 
 
百万弗の夜景
とは
言いませんが
百円くらいの夜景は望めます。
 
 
麓だけあって
山に向って歩くこと20分で
おでんの売っている茶屋が前にある
高座の滝に出ます。
 
おむすびだけ持って
おでんをおかずに
お昼ごはん
たまにします。
 
 
も少し
急な
ロックガーデンを
登ると
 
猪がフツーに
ノソノソいる
池に出ます よ
 
 
もっと
もっと
ハイキング
すれば
有馬の温泉場に
出られます。
 
 
これって… いてんのん?


2006.10.28

トトロの家 と 
 
 
 
‘トトロの家’の明け渡しを告げられた
その夜から
家探しが始まりました。
 
 
‘トトロの家’を見付けたのは 
駅前の不動産屋さんの沢山のチラシの中からでした が
 
 
今の ‘ヒルズの家’ を見付けたのは
『YAHOO!』のサービスの『不動産を探す』でサーチしました。
 
 
ポイントは
 
・築年月の古い順
・木造
・庭有り
 
でした。
 
 
 

イソギク・・・特徴は葉の白い縁取り AM6:30撮影
2006.10.27

本日 
 
 
 
 
 
 
 
 
です!
 
 
 
スッキリ 
 
 
寝てます!
 
 
 
 
 
 
ゆるくなった ひかり に
 
ごぜんちゅうに わ かわいていた せんたくもの も
 
ゆうがたまで まちます
 
 
 
 
一話結 ?


秋空 第2弾 「誰が描いたの?」  AM6:30撮影
2006.10.26

トトロの家
 
 
 
その年の
暮れの
ある晩
 
 
このトトロの森を管理されているDさんが挨拶に来られました。
 
「武庫川の方に住んでいる弟の処に とりあえず 引越します ので…」
 
 
何も知らないはずのミルキーとチコも顔を覗かせます。
 
 
 
 
翌朝
 
 
大きなトラックが 塀の向こうに 停まるのが見えました。
 
 
昼過ぎて
 
Dさん とうとう 最後の挨拶
 
「では… 」
 
 
ワタクシ
 
『お元気で… 』
 
 
言葉を交わす。
 
 
 
 
去っていく
Dさん
見送る。
 
 
 
 
 
あれ?!
 
 
 
 
 
 
チコが玄関に ちょんと 座ってる
 
 
 
『 行っといでや… チコ 』
 
 
 
少しつらい気持ちになり
 
居間に入り 時間をつぶしました。
 
 
トラックのエンジンが掛けられた音
 
そして
 
「チコ! チコ!」 と 大声 聞こえます。
 
 
 
玄関先に足音が近づいて来て
 
 
「チコ 行くのよっ!」
 
「また ミルキーまで来てっ!」
 
 
「ほら ほら ねっ」
 
 
 
 
 
「はい はい ねっ」
 
 
 
 
 
門の鉄のドアが閉まる音
 
トラックのドアも閉まる
 
そして
 
ゆっくり ゆっくり と 坂を下りて行く 大きなトラックが 見えました。
 
 
 
 
 
秋空   AM6:30撮影
 
 2006.10.25

トトロの家 
 
 
 
明け渡しの話があった 
 
前の日曜日
 
こと
 
隣町の回転寿司屋さんでブランチしよう と
 
散歩がてら向いました。
 
 
インディアン・サマーなぽかぽか日和
 
 
途中 
 
阪神タイガースの星野監督のマンション前を通過
 
『 こゝか… もち 億ションやろな… 』
 
とか 
 
 
話しながらのウーク
 
 
ワタクシ
ある家
指差し
 
『こんど 大人になったら こんな 見晴らしの良さゲな こんな家に 引っ越そう〜 ゼッ !! なっ! みんな ! 』
 
とか 
 
小さなヒルズに建っている邸宅を 指さして 宣言しました。
 
 
息子 「 い い ね ! 」
 
妻 「 むり むり ! 」
 
 



2006.10.24

トトロの家
 
 
 
3年前の秋のある日
 
電話が鳴る
 
 
苦労田様でらっしゃますか?
 
紳士的
 
慇懃
 
内容
大変
ちゃうのか?
予感
 
 
家主のU様の 代理人ですが 一度 お伺いし 
ご相談とお願いしたい事が 御座いまして…
 
 
日時が決まり
 
 
摂津・播磨方面では大会社の社長という人と不動産屋さん みえて
 
 
Uさんの不動産管理を一切 任されている」社長さんは
 
出来れば 今年一杯 もしくは 来年の4月までに
このトトロの家を
明渡して貰いたい」 と 口火を切られました。
 
 
 
大家のUさんのムヅカシい「お家の事情」なども話されました
 
『相続税』の大変さと「誰が何を」相続するのか
 
とか とか … 
 
 
 
二人が帰られて 夕暮れ
 
 
( この家を出るのか… )
 
 
と 思うと
 
 
室外機の上の パリ や
庭でジャレあっている チコとミルキー やら
大楠の森 も
大きな庭石 も
20畳もある広々としたリビング も
 
 
急に 
 
小さく 
小さく 
 
見えた
 
不思議。
 
 



えっ?プラスティック?本物???  AM7:00撮影
2006.10.23

本日 居留守
 
 
 
きょう ゆっくり 文豪は休養します ので
 
では…


なーんだ?これはラベンダー  AM7:00撮影
2006.10.21


 
 
 
そやけど
 
 
完全復帰は 来週 月曜日から だよ っ
 
 
出るの出ないの?太陽さん。  AM7:00撮影
2006.10.20

本日出張で…
 
 
帰りたい よ …


自然の生み出す色って・・・すごい。  AM7:00撮影
2006.10.19


本日出張
 
まあだだ よ
 

どう見てもカボチャ?植えてないよ〜?  AM7:00撮影
2006.10.18

本日 出張
 
 
 
出掛けますので 留守番 頼む ね 。
 

10日でこんなに大きくなりました(10/6と比べてね)  AM6:30撮影
2006.10.17


トトロの家
 
 
 
そんな 
 
楽しく愉快な動物王国に 
 
別れの日が近づいてきました。
 
 
眼下に見える
 
大家さんのプールサイド
 
いつも昼下がりに
 
車椅子に乗っていたお爺さんの姿が見えなる
 
 
屋敷の雨戸も開かない日々が続き
 
 
大家さんに飼われている
 
お淑やかなるチコ
 
一日中わが家に居て
 
夜になっても帰ろうとせず
 
玄関先で寝ている日が多くりました。
 
 
 
 
そんな
 
夏の終わりの頃
 
 
 
 
手紙が届きました。
 
 
 
『家賃の振込先の変更』
 
 
 
 
( や っぱり  か な … )
 
 
 
プールの水も抜かれ
 
秋の虫の音も聞こえだし
 
そして
 
裏の庭の 朽ちかけた花壇に 一輪だけの彼岸花が
 
高く密集した楠木の梢から こぼれ落ちた陽光に
 
その処だけ 朱色で燃えていて ぞっとしたのを覚えています。
 
 



今日はすずめ日和?  AM7:00撮影
2006.10.16

野良猫 パリ A
 
 
 
 
名前の由来は“ロンパリ”です。
 
彼女の誇る“オッドアイ”を
 
揶揄する気持ちの“ひんがら目”からです。
 
 
 
 
“ロンパリ”って ご存知ですか?
 
一方の目は“ロンドン”に向いて 
 
もう片方は“パリ”を見ているから です。
 
 
“ロンパリ”と云う名前では 
 
あまりに あんまりか と 思いまして
 
“パリ”にしました。
 
 
本人 いわく
 
「あ〜 らっ! バレた あたし フランス生まれだって こと
 
おフランスは セーヌの畔の パリ〜 の橋の下で… 」
 
と 喜んでいたので 
 
 
命名しました。
 
 
 
 
 
彼女には 二人(?)の敵がいました。
 
一人は 柴犬チコ で
 
もう 一人はイングリッシュ・ポインターのミルキー
 
 
 
パリ本人(?)の独り言によると
 
 
「あのチコって あれ 何よ! 
家主の娘だからって 大きな顔して さ 
実は あの娘(こ) ババアよ 若ぶってるけど さ
よく見りゃ〜 皺だらけ よっ!
ほら 見てっ あの首回りの皺 手の皺も
 
で しょ〜 
 
さあ 
 
あのミルキーだとか云う ダサ犬 も 何さ! 
お下劣で 食べ方なんかもヤボで さ〜 
さすがに お手伝いの子だわ! 
イングリッシュ・ポインター だか何か 知らないけど 
イングリッシュ って あれ 嘘 よ!
本当は アマ(尼崎)出身って こと わたし 知ってんのっ!
今度 
後ろから あの 金○ 引っ掻いてやろお 
って 考えてるのよ 間抜けな あれ 」
 
 
いやはや 
手厳しい 
お言葉…
 
 
 
パリは だいたいは 軒下のエアコンの室外機の上に鎮座し
 
チコとミルキーは 朝 昼 晩 と 挨拶がてら 見回りに来ます。
 
 
 
引っ越した頃
 
朝 目覚めると 庭のサッシのガラスに 
 
この2匹 仲良く ジー っと 
 
室内を覗いているので
 
大家さんやお手伝いさんに 
 
借家人のワタクシどもの生活を
 
チクる(報告する)ための 監視?って 思ってました ほどです。
 
 
 

街じゅうが金木犀  AM7:00撮影
 2006.10.14

野良猫 パリ @
 
 
トトロの家
 
その弐
 
相続税と地震 
D
 
 
 
 
地下に倉庫がありました。
 
 
地下と言っても 地表です。
 
 
“吉野建て(吉野造り)”というか
わが家はちょっとした崖の上に建っていて
その崖の下部分が倉庫でした。
 
庭の外階段から カ〜ンカ〜ンと降ります。
 
10〜12畳位の広さがあり 
質素な夫婦なら 充分 住める広さでした。
 
 
その倉庫の周りに 野良猫が一匹 棲息しているのを 発見!
 
野良のクセに気位は高く
 
本人(?)いわく
 
『わたし ペルシャ系無所属よ
真っ白なフカフカの毛並み ど〜 よっ!
わたしの 瞳 見なさいよ!
幸福を呼ぶオッドアイよ
右目が黄色で左がブルーなんだから』
 
ただ これ 本人(?)の弁で
 
よ〜く 見たら
色は白の中に灰色が混じり
目の回りはメヤニだらけ
毛も泥だらけ
 
 
「餌付けしよう!」 となり
「一年計画で 家猫にしよう!」 となり
「室内で動物を飼うのは 借家契約では禁止やで〜」となりました。
 
 
早々 キャットフードを購入!
 
 
庭に ばら撒く 日々 続く
 
しばらくし
 
部屋の脇の 軒下の 
エアコンの室外機の上に
 
割れた茶碗に 餌を 常設 。
 
 
 

放射冷却で今朝は霧が濃い  AM7:00撮影
2006.10.13

トトロの家
 
その壱
 
相続税と地震 
C
 
 
 
 
あの家は素敵でした。
 
 
U(大家)さんの敷地は飽きれるほどの広さで
経年に晒された蔦這う壁にぐる〜っと囲まれ
外部者はその内部をうかゞい知れない 村的環境。
 
 
プールのある大家さんの邸宅
その家事を取り仕切る使用人一家のDさんの家 
そして 
借家が三軒 楠の勾配の激しい森に 心地良く点在してました。
 
 
それぞれが 干渉されず 干渉せず でした。
 
 
 
いわゆる 
使用人の家族が一軒家を与えられている程
時代ワープな環境でした ね。
 
 
 
難を言えば
 
森の中の生活は日当たりは望めません (洗濯物)。
梅雨の時期の百足(ムカデ)は 我慢。
楠の落葉時期の初夏の庭掃除 大変。
そして
宅配の人やらが呼び鈴を「ピ〜ンポ〜ン」した時に
扉の中から「ピンポン」音が聞こえないので 
不安がって 何度も何度も プッシュされること
 
それ程 相当に門から家まで離れてました。
 
 
 
トトロと


朝食は秋刀魚にしました。   AM7:00撮影
2006.10.12

相続税地震
 
B
 
 
 
阪急「芦屋川」駅から 山の方へ川沿いに歩くと
 
『山芦屋町マンション建設反対』
 
『遺跡を壊したマンションを誰が契約するのか?』
 
(のぼり)やビラが目に付きます。
 
 
その人騒がせな建設予定地の一角に
ワタクシ達は住んでいました。
 
 
今年の春
『遺跡発掘の市民説明会』があり
家族三人で行ってみました。
 
200名の参加者の中
ワタクシ達だけは 昔のわが家の遺物を探してました。
 
 
「あのポリバケツの割れた青い破片 あれ そ〜 やで…」 と
 
 
 
丸裸にされた広大な敷地は
六甲山の山麓で
芦屋川に向って 急激に降っている
 
(大家)さんの15メートルプールだった所が底に位置し
お隣のDさんが住んでおられた家を 少し登って
 
引越した時に大きな鯛の塩焼きを籠に入れて
挨拶に来られたSさんの家があった
 
そこが 一番高い場所となり
高低差は20〜30メートルはあると思われる。
 
 
長年 大家さんに仕えた お手伝いのDさん
そのDさんの家を 小道を挟んだ隣が わが家
 
わが家の2階部分がDさんの1階という
そんなアップダウンの激しい広々とした敷地でした。
 
 
 
こゝは あの頃 楠の森だった。
 
 
20メートル級の台風が来ても
楠の木々が防風をし ビクともしない わが家だった。
 
時折 バキン! と 大きな枝が折れる くらいだった。
 
 
 
そして
 
『トトロの家』 と 勝手に わが家を 命名。
 
 



雨に煙る・・・   AM7:00撮影
2006.10.11

相続税地震

A
 
 
 
朝の7時過ぎると 
 
寝床の南と北の開いている窓から
 
≪復興の槌音≫が聞こえます。
 
 
槌音(つちおと)と云っても
 
ブルドーザーの整地する轟音と
 
パシューン パシューン と電動ホチキスの甲高い音です。
 
 
この音の中に
 
≪11の1≫家のもあるんだ と…
 
 
 
芦屋市三条町11−1
 
 
 
1995年(平成7年) 3月に入居
 
ガスは復帰していなかった。
 
 
3月のある日
 
家の前に『宮崎ガス』と書かれたトラックが停まり
 
九州の強い方言の言葉を交わしながら作業をしていました。
 
それから 3日後
 
ガスが復帰しました。
 
 
点検する為に台所や風呂場に立った
 
あの方言の男達2〜3名の人に
 
心の底から『ありがとうございます』と言った。
 
 
あの頃
 
街中には『北陸ガス』や『中部ガス』のトラックが
 
走り回っていました。
 
 
 
 
この家には3年間 住んだのですが
 
ワタクシが選んだ訳ではないからか
 
印象がとても薄いです。
 
 
ぐるっと家を取り巻く庭があったのですが
 
それは ほとんど通路に近く
 
ただ
 
南側の庭に不釣合いに大きな楠木が一本ありました。
 
 
 
引越しを終え しばらくし 落ち着いた頃になると
 
「宿替えしたいなあ」と 思うようになりました。
 
 
 
この家で
 
息子が小学校1年に入学しました。
 
 
豊中方面から来たトラックに 
 
紛れ込んで乗っかった子猫を
 
運ちゃんがくれた
 
『ミーコ』を飼い始めました。
 
 
妻が 小さな庭に ラベンダーとムラサキシキブを 咲かせていたのは 覚えています。
 
 
 

柿が色づいてきた AM7:00撮影
2006.10.10

相続税地震

@
 
 
「お父さん『11の1』の家が無くなったよ!」
 
『えゝっ! 三条町の あそこも!』
 
「更地にしてたよ」
 
『そ〜 っかあ』
 
「これで 僕等の住んだ家 全部 無い ね…」
 
 
 
 
 
 
最初に芦屋市に宿替えしてから
 
今のこの家まで市内の4軒の家を通過しました。
 
 
一番最初のは《飲み屋の歴史J4月27日》に詳しく書いてます。
 
松浜町でした。
 
 
 
「子供が宿った」と妻から聞いて
 
「庭のある家に住もう!!」と思い立ち
 
 
二軒目は 三条町11−17
 
 
こじんまりした木造の二階家で
 
道から側溝を挟んで4〜5段の階段の橋があり
 
玄関は千本格子の引戸で 少しガタついてたのも 気に入ってました。
 
 
縁側の戸には昔の透明ガラスが割れずに残っていて
 
不均一で気泡が入ってるガラスを通して 庭の景色はゆらゆらしていました。
 
また
 
庭は 金木犀やクチナシや小振りな庭石が配置され 大家さんの趣味の良さを感じました。
 
 
 
こゝは あの地震で半壊と判定され 大家さんの意向で取り壊されました。
 
 
 
震災直後の騒然とした中 急いで 馴染みの不動産屋さんに探してもらったのが
 
 
《11−17》から歩いて30秒の《11−1》へ 宿替え
 
 
ゆらゆらと


海が・・・輝いている。  AM7:00撮影
2006.10.7

光と影 その四
 
 
 
 
照明屋さん(有限会社 光源堂)を やっていた頃
 
ハイライトからハイシャドウまでを表現するように心掛けてました。
 
もっと 正確に 言えば
 
ハイエストライトからハイエストシャドー(ディープシャドー)まで
 
フィルムのラチチュード限界一杯を表現するように と。
 
 
今は どうも バンク流行り のようですが
 
ワタクシはタングステンのスポットライトからの卒業生ですので
 
どうしても 「バンクなあ…?」って 感じです。
 
 
確かに 〜ッと 光がまわって綺麗です が。
 
 
 
まー っ
 
撮影内容&用途にもよりますけれど ね。
 
 
 
 
 
やっぱ
 
谷崎潤一郎さんの『陰翳礼賛』の影響かな…
 
 
 
 
フェードアウトします
 
 
サラダ菜まいてみました。 AM7:00撮影
2006.10.6

光と影 その参
 
 
 
 
「お父さん 友達が家に遊びに来て 僕の部屋に入るなり 電気(照明)を点けるンだよ…」
 
『あ〜 そ〜』
 
「昼間だよ…」
 
『へ〜』
 
「『何故?』って 聞いたら 『暗いから』 って 言うんだけど 昼間だよ…!」
 
『そ〜』
 
「それで 『苦労田の家 暗過ぎる』 って 言うんだ」
 
 
『 じゃ〜 今度 夜に来てもらいなさい 』
 
 
( 息子が小学生の頃の話 )
 
 
 
 
谷崎潤一郎さんの『陰翳礼賛』を読んでから か
 
はた また この業界に入って“ヒネ”たから か
 
東京の学生時代に友人と「部屋の照明とは…?!」と激論してからなの か
 
 
家の灯りは 台所以外 蛍光灯禁止! で
 
生の白熱球も ダメ!ダメ! で
 
ディヒューズかバウンズに しなくてバ ダメ!ダメ! です。
 
 
何度か宿替え(引越し)を繰り返すワタクシですが
 
わが母親はわが家に来るたびに言います
 
「こゝの家 暗いわあ…」
 
 
 
 
あゝ 台所は仕事場だから 蛍光灯OK!!です
 
 
 
も少しけます


すこーし色づいてきました。 AM7:00撮影
2006.10.5

光と影 その弐
 
 
 
 
きのうの夜 壁にバウンズしている切れた電球を
帰宅ついでの妻に『買ってきて』と頼みました。
 
そして
 
日が暮れて 暗くなり 天井の蛍光灯は点けないで
部屋の西側の壁に埋め込まれた 
ほのぼのとした(薄暗い!)片側の間接照明だけで 過ごしました。
 
目が慣れてきて それほど暗いとは感じなくなり
『落ち着くやン…』 と 思うようになり
帰宅した妻が渡してくれた60Wの電球を そのまゝに し
違和感の無いまゝ ビールを飲んでいました。
 
洗顔 終えて 居間に戻った妻は「ど〜 したの?」と 不思議がりました。
 
 
そして 
 
しばらく 
そんな話 
 
つまり“順応性”の話
 
「いまのデジタル撮影の処理って ホワイトバランスやオートで適正露出を
モニターに出力させるのって ○?△!□ って 云って  うンぬン かンぬン …」
と 妻は喋っています。
 
 
そん時 ワタクシ
 
ふと 思い出しました 
 
 
4×5のポジをカラービュアーで覗き込みながら
「苦労ちゃん なあ こうやって 部屋の灯りで見る色と
ビュアーで見る色と どっちが正しいンやろなあ…?」と 言って
色温度500Kのビュアーの蛍光灯の光を商品に照てゝいたカメラマンを
 
結局 
 
蛍光染料で染められた商品だったので 
ストロボ光では違った発色しただけ の こと だった のを 
 
そんな 
ことを
 
 
そおして
 
こんな暗い部屋
目が慣れてきて
心地好く感じる
そんな 不思議
 
な今を
 
 
 
ほのぼのときます


やっぱり・・・暗いかな・・・
2006.10.4

光と影 その壱
 
 
 
きのう 夕暮れ 居間の電気(照明)を点けようとしたら
 
部屋の壁に バウンズしている白熱灯が 切れてましたので
 
仕方なく 天井の白いアクリルに包まれた 蛍光灯を点けました。
 
 
すると 部屋全体が明るくなって 全く 落ち着きません。
 
 
帰宅した 妻が不思議がりました。
 
蛍光灯を毛嫌いしているワタクシなので 「ど〜 したの?」 と 妻
 
『 球切れやから しゃ〜ないな〜 思てぇ… 』 と 答えました。
 
 
そして
 
そんな時 ふと 思い出しました。
 
 
 
昭和30年代の初め ワタクシが幼稚園児だった頃の記憶を…
 
はじめて 蛍光灯が 家に来た日の記憶。
 
 
1メートル程の剥き出しの直管型蛍光灯が2本 
 
4畳半の部屋の中央にぶら下っている。
 
家族5人は 蛍光灯を見上げながら 
 
垂れ下がった紐を 何度々々も 引っ張る。
 
 
蛍光灯は点灯するのに5秒近く掛る。
 
 
箪笥の上の煤けた木製ラジオは 
 
白熱灯の時は薄暗くぼんやりしていた存在だったのが 
 
蛍光灯の許では ハッキリ シャッキリ 見える。
 
 
家族の顔も 影が無く 妙に白々しく 何故だか 気恥ずかしかったのを思い出した。
 
 
口々に「明るい!」と驚きの言葉を言い合ってました。
 
 
幼心に 新しい何かが始まったように感ました。
 
 
きます
 

わーいお天気。鳥さんおいで! AM7:00撮影
2006.10・3

現場ネタ
 
 
現場の話を
書きたい気持ち 
書きたくない気持ち 
あります。
 
6月14日から23日に
書き続けた
『沖縄の海にフィルムを捨てる』の巻 は
ワタクシの ≪痛い≫ 部分を
 
9月6日から12日の
『つぼ焼き』のネタは
お客(カメラマン)様の≪痒い≫ところ を
 
書いて やっと 読み物 となります。
 
「そこん ところ は 止して」
 
季節々々のネタで逃げれば
読んでいて 「それで 何ぃ?」 と
思う人も 多々 あり
 
 
と 
 
思う 
今日 
この頃
 
です。
 
 
 
 
去年の12月1日〜7日の
『8ozの名前の由来』なら
ま〜 ま〜 かな… ?
 
 
匿名の業界人のブログなら
好きな事 書けるけれど
ワタクシ 
バレ バレ や しな あ
 
 
 
試行錯誤
 
 
秋空に向って ガンバルぞ!


ズーム・・・小雨に煙るマンション群 AM6:30撮影
2006.10.2